2020.3.23 月曜日

「インドとスリランカのアーユルヴェーダの違い」

当校アーユルヴェーダビューティ―カレッジはインドのアーユルヴェーダ病院と医療連携し、本格的なアーユルヴェーダを伝承していますが、当校に通う生徒様からも、沢山の学校を見学にいってきたのですが、インド式とスリランカ式の違いはなんですか?
と聞かれることが多くなってきたので、こちらで書いてみることにしました。

アーユルヴェーダの発祥はインド

アーユルヴェーダはインド発祥の伝統的な治療法です。
総合的な医療システムとして世界で最も古いと考えられています。
医学、哲学、心理学、錬金術、霊的理解をはじめ、占星術やスターパティアヴェーダのような建築学、天文学にまでアーユルヴェーダは説いています。

アーユルヴェーダの健康の方法としては、食事療法、デトックス、マッサージ、ハーブ処方、霊的治療、儀式、修行なども含まれます。
5000年にも渡るこのアーユルヴェーダ“生命の科学”は、現在では現代科学によっても輪唱され、安全な結果のでる方法として実証されています。

そもそもアーユルヴェーダは古代より様々なエリアに影響をもたらし、古代ギリシアの医学~伝統中医学まで、さまざまな医学に影響を及ぼしました。
アーユルヴェーダは人間を包括的に診ることから、精神論にもたけており、その背景が一致する、中国、チベット、イスラム(ユナニ医学)にも影響を与えました

紀元前500年頃にブッダによって、仏教が僧侶によって、チベット、中国、モンゴル、韓国、スリランカに伝えられ、各地でアーユルヴェーダの実践が行われました。

現在ではインド政府もAYUSH省という政府機関でアーユルヴェーダを伝統療法として、政府も医療として推奨しています。

スリランカ式アーユルヴェーダとは

先述にも記載したとおり、インドでブッダの弟子の僧侶たちによって、世界格好へインドの僧侶が仏教を布教するために、紀元前3世紀ごろにスリランカに渡りました。
その時、スリランカには、スリランカのハーブを使った土着の伝統医療があったのですが、
インドの僧侶によってもたらされたアーユルヴェーダの知恵を、土着の伝統医療“ヘラウエダカマ”とミックスして、スリランカ式アーユルヴェーダと名称を変えたと言われています

日本人が日本で実践しやすいアーユルヴェーダ

私見ではありますが、日本人がアーユルヴェーダを日本で実践するには、
アーユルヴェーダの経典には、身土不二で実践することの大切さが書かれています。
それはどういうことかというと、日本人が遺伝的に、過去の先人たちが食べてきたもの、実践してきたことが、身体と心を作っているということです。
私はインド人でもないし、スリランカ人でもないです、食事習慣も体調も違います。
その日本人が、そもそも海外の海外の生活習慣をそのまま取り入れることに疑問があります。
私は長きに渡り、インドアーユルヴェーダ病院で学び、実践をしてきましたが、
日本人が自己の健康管理をするならば、アーユルヴェーダは日々の実践でなくてはなりません。スパイスの効きすぎた、どこで買えるかわからない特別な食事療法では、特別な日にしかできませんし、毎日の実践の中にアーユルヴェーダがあります
毎日実践することで、心も身体も健康になるのです
その点からすると、オーセンティックなアーユルヴェーダの考え方はきちんと引き継ぎながら、食養生などは、アーユルヴェーダのメソッドは生かしつつ、和食で実践する必要があり、ハーブも海外から取り入れず、日本の土壌に自然に育つアーユルヴェーダハーブで実践する必要があると考えています

和のアーユルヴェーダハーブ農園

上記の考え方をもとに、アーユルヴェーダビューティーカレッジでは、“身土不二”を活かしながら、インドアーユルヴェーダ理論はしっかりと勉強しながら、日本で生かすアーユルヴェーダ実践も行っています
例えば食養生のクラスではインド式のクッキングクラスの実践、食養生理論では、和食を中心にしたアーユルヴェーダ食を学びます。
また、インドと同じ気候を持つ、沖縄エリアに自社アーユルヴェーダ農園を作り、土壌開発から気を使い、アーユルヴェーダの薬草として機能するアーユルヴェーダハーブを、栽培し、商品開発しています。
日本人には日本の土壌で育ったハーブが身体にも合い、また土壌も最も安全とされています。日本人特有の症状や食事習慣もあることから、当校はインド政府AYUSH省(日本の厚生労働省の機関)でアーユルヴェーダを管轄しているDr,Kotechaの指導のもと、インドアーユルヴェーダ病院のドクターとも相談しながら、日本で生かすアーユルヴェーダの方法を共同開発しています。
日本は最も薬機法が厳しい国でもあり、現在ではインドやスリランカから取り寄せてはいけないハーブも多々あり、個人サロンさんでは知らないが故に、取り寄せてサロンでビジネスとしてお客様に使っているハーブやオイルもありますが、日本には、内閣府認定の日本アーユルヴェーダ協会というのがあり、日本で薬機法もパスし、違法にならないアーユルヴェーダハーブを認証し推薦しています。
もちろん、当校の沖縄でつくるアーユルヴェーダ商品“サマディ/Samadhi”は日本アーユルヴェーダ協会の認証商品でもあり、多くのエステサロンやリゾートホテル、イオン薬局やウェルシア薬局の薬局コーナーにて安心に販売されています。

アーユルヴェーダが徐々に流行ってくると、日本では違法でも、そこの知識が足りずに
ただただ取り寄せてしまったり、メディカルオイルと書いてあっても医師以外が使ってしまったり、今後、アーユルヴェーダ業界のニーズが増えるに従い、さらに知識の共有が必要になっています。
当校ではそれら全てを鑑み、アーユルヴェーダを日本食の中で教え、毎日実践できるようにし、身体の変化を感じながら、日本のアーユルヴェーダハーブで身体を整えていくことを実践しています。
アーユルヴェーダで有名なモリンガハーブ、ブラフミーハーブ、トゥルシーハーブなども沖縄でインド同様栽培しています。
ぜひ、日本人のための日々行えるアーユルヴェーダ実践を行ってみてください

アーユルヴェーダビューティカレッジ学長
アーユルウェルネス協会 理事長
内閣府認定 日本アーユルヴェーダ協会 理事
新倉亜希

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